水害にあった家を売ることは可能?早く高く売る方法まで!

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近年はゲリラ豪雨や台風によって想像もできないような水害に見舞われることがあります。

家が浸水被害に遭うと、建て替えるよりも修繕する方が大変なこともありますし、引越しを検討する場合もあるかもしれません。

そんな時に水害にあった家を売ることは可能なのでしょうか。

痛み具合にもよりますが、やはり取引価格が下がってしまうことが考えられます。

仲介に出しても、買い手がなかなか付かないかもしれません。

この記事では水害にあった家の売却方法を紹介します。

被災した水害の程度は?

どこまで浸水していたかによって、売却前の対処も変わってきます。

ただ、どの程度の状態でも売買契約の重要事項説明では買主に事実を説明する必要があります。

中古住宅では、現状引渡しなので必ずしも100%直す必要はありませんが、売主が気づいている欠陥は買主に告知が必要です。

床下浸水

室内まで染みていないのであれば、床下を清掃、風を通すことから始めます。

床下浸水で室内に被害がないからといって油断はできません。

たとえ床下でも浸水部分は異臭やカビの発生が考えられますし、床下には配管なども通っているため十分な乾燥と適切な汚泥処理が重要になります。

床上浸水

一般的に浸水の深さが50cm以上になると床上浸水の恐れがあります。

室内にまで水が浸入してしまった時は、美観や衛生面から見てもリフォームやリノベーションが必要になってきます。

壁やフローリング、畳が水に浸かってしまうとカビも発生しますので、自己の力だけでは元どおりに乾燥や修復することはまずできません。

壁を取り壊したり修繕内容によっては費用がかさむため、住み続けるつもりがなければ、直すという選択は割りに合わないかもしれません。

漏水

主に屋根や外壁を通して雨水などが浸水しているような状況です。

明らかに破損しているような雨水の経路が分かる場合は、修理にもそれほど時間はかからないかもしれません。

外部の破損箇所を直して、室内の壁や天井の張り替えで済むことがほとんどです。

漏水が見られるなら重要事項の告知義務にはあたりますが、すでに直っていて再発しない状況であれば、売却に及ぼす影響は床下・床上浸水よりも少ないです。

ただし、漏水経路がすぐに見つからないこともあるため、その場合は修理まで時間がかかるかもしれません。

水害に火災保険は使える?

修理を考える時に頭が痛いのが費用の問題です。

実は家の購入時に加入している住宅の火災保険で保険金が出るケースがあります。

例えば、川の氾濫により家が床上浸水の被害にあった場合、火災保険の水災で補償されます。

しかし、火災保険には入っていても割引になる水災不担保にしているケースは少なくありません。

水災不担保の場合は水害に対して補償がされません。

地域のハザードマップで問題がなければ、浸水被害を想定しておらず、水災不担保で加入しているケースは珍しくありません。

まずは火災保険の内容を確認しましょう。

家を売る時の説明義務とは

家を売る際には、水害にあった場合告知義務がありますが、まだあっていなくてもリスクの高いエリアはあらかじめ重要事項説明が必要です。

義務になっている説明事項は大きく3つあります。

いずれもリスクのある区域内か、区域外なのかを重要事項説明書に記載します。

水害にあった家の売買の告知義務とは別に、下記の3点は重要事項説明書に必ず記載されます。

造成宅地防災区域

地震や大雨などによって崖崩れが起きるようなおそれがある区域に指定されます。

所有者は災害を防止するために擁壁を設置するなど、対策を講じる義務があります。

土砂災害警戒区域

土砂災害の危険性が高いエリアが指定されることがあります。

(※土砂災害警戒区域に関して詳しく知りたい方は、土砂災害警戒区域の家を売ることは可能?指定されるとどうなる?で解説しています。)

津波災害警戒区域

東日本大震災の甚大な津波被害から「津波防災地域づくりに関する法律」が創設され、津波災害警戒区域というものができました。

これは津波の浸水予想から都道府県ごとに津波災害警戒区域の指定を行うものです。

いずれの区域においても、水害と関連が深いエリアであることが分かります。

ホームインスペクション利用の検討

中古住宅市場の拡大のために、国土交通省も指針を示しているホームインスペクションを検討するのもおすすめです。

これは建物の状態を専門の第三者が診断するもの。

平成30年から宅建業法の改正により、重要事項説明書にもインスペクションとして単語が出てくるため、身近になりつつある制度です。

実施は義務ではありませんが、中古住宅では建物の状態を知ることができ、良い状態も悪い部分も売買前に分かることで、売主も買主も安心して取引ができます。

費用は数万円で、基本は目視検査で室内から床下や屋根裏など普段は目にしない場所まで確認します。

水害で傷んでしまった家であれば、ホームインスペクションで建物の劣化を専門家に診てもらうことがおすすめです。

水害にあった家を売る方法

水害にあった家を買いたいと思う人はなかなかいません。

立地が良いといった特徴がない限り、家の被害が直っていても、浸水したことのあるエリアということで、避ける人が多いのが実情。

そこで考えられる売却方法が業者の買取もしくは家を解体して更地での売却です。

業者の買取では、個人の買主に売却する時と比べて、契約不適合責任という面でも有利なのでおすすめです。

また、業者相手であれば被害を補修しない、リフォームなしで買い取ってもらう選択もできます。

中古の家の売買では現状引渡しが原則ですが、仲介では売却後に大きな欠陥や問題が見つかってしまった時に売主の責任問題になることがあります。

業者に買い取ってもらう方法では、この契約不適合責任を免責にする契約を結ぶこともできるため、売却後にトラブルになるリスクを負わずに済みます。

水害にあった家であれば、どこに想定外の欠陥があるか分かりません。

契約不適合責任は、欠陥の補修以外にも最悪の場合は、売買契約自体が白紙になる可能性もあるので、免責のメリットは非常に大きいです。

一方のデメリットとしては、仲介よりも取引価格が下がること。

買取業者が再販売するために、買取価格が抑えめになるのです。

しかし、買取は仲介手数料がかからないため、買取価格がそのまま手元に入る金額になります。

また、買主が決まってから1ヶ月程度引渡しまでに時間がかかる仲介と比べると、業者は現金一括買取なので、すぐに売却を完了させることも可能です。

もちろん引越し時期の調整が必要であれば、業者と交渉ができます。

もう一方の方法は、建物を解体してしまうもの。

被害の程度では修理する方が高く付く可能性もあります。

建物に被害跡が残ったままでは、仲介での売却が難しいため、更地にする選択もあります。

水害があったエリアというマイナス面は残りますが、学区や仕事の関係でどうしてもその場所で探している需要に合うかもしれません。

水害直後は難しいかもしれませんが、リスクがあるエリアだとしても、地域の水害対策がされたり、立地を最優先に考えている層には、水害があった場所だからといって絶対に売れないということにはなりません。

水害のあった家を売るための不動産業者の見つけ方

水害のあった家は、普通の仲介ではなかなか売れません。

業者買取でも、水害があったとなると買取を敬遠する業者すらあります。

そして家を直して売るとしても、直す費用の方が高くなってしまうかもしれません。

そこで水害があった家を賢く売るためには、実績のある不動産業者を見つけましょう。

そのためには「不動産一括査定サイト」の利用がおすすめ。

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建物の解体、そのまま買取、修繕をして仲介に出すか、費用対効果を考えるためにもまずは「不動産一括査定サイト」を利用してみましょう。

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soraki

宅地建物取引士を取得し、ディベロッパーのマンション営業として企画、集客、顧客の住宅ローンの審査まで幅広く携わる。 新築分譲マンションのモデルルームでの接客をしながら、審査の通りにくい顧客にも対応し、住宅ローンを提案。 その後、マンション管理会社に転職し、フロント営業となる。修繕の提案や長期修繕計画の作成など、管理業務主任者として分譲マンションの管理組合運営に関わる。

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