家を売るなら解体して更地にするべき?気になる解体費用も徹底解説!

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2019.09.17

目次

相続などで取得した古い家を売る時に建物付きでそのまま売却するか、建物を解体して更地で売るか悩む人も多いのではないでしょうか。

建物がまだ充分使えるようであれば判断に迷うと思いますし、解体するにしても解体費用が気になるところです。

この記事では、建物の解体費用や解体のメリット・デメリットから解体するかの判断材料まで、建設業と不動産業に身を投じた筆者だから伝えられることをご紹介します。

建物の解体費用相場

建物の解体費用は建築物を構成する材質や構造によって単価が変わってきます。

要は建物が小さくて壊しやすければ費用は安く抑えられますし、頑丈で大きな建物であれば解体費用も膨らみます。

主な解体費用

  • 木造:4~5万円/坪
  • 鉄骨造:6~7万円/坪
  • 鉄筋コンクリート造:7~8万円/坪

以下のケースでは解体費用が相場より高くなりがちです。

道路の幅員が狭い

敷地と接道している幅員(道幅)が狭いことによって、建物を解体や運搬するための重機(ショベルカーやダンプなど)が入れなければ解体作業が人力になってしまうため工期も長くなり、解体費用が高くなってしまいます。

また仮に道幅が広くても、電線が工事範囲に絡んでおり重機のアームが旋回できなければ人力での解体作業が多くなりため、あまり意味はありません。

道路と土地の高低差

道路と土地に高低差があると、やはり重機が入れないため解体費用が高くなります。

例えば擁壁があって階段の上に建物が建っていたり、前面道路から段落ちになっていて2階に玄関があったりする場合です。

近隣敷地との近さ

窓から手を伸ばすと隣の外壁に触れそうな建物が密集して建てられている敷地では、養生は必須で解体作業も気を使います。

地下室がある

家に地下室がある場合、上物分くらいの解体費は簡単にかかります。

地下室は鉄筋コンクリート造のものが多く解体は容易ではありません。

さらに地下室は解体して廃材を処分するだけでなく、埋戻しが必要となってくるため解体費用は高額です。

ガードマンの配置

人通りや交通量の多い場所の解体工事にはガードマンの配置が必須になります。

特殊な解体

アスベスト(石綿)や大谷石の擁壁の解体など特殊なケースでは、解体費用が高くなります。

解体して家を売る5大メリット

1.売りやすい
更地であれば購入希望者が土地の広さなどを視覚的にイメージがしやすいですし、建物の解体費用や解体工事期間を気にしなくて済むため、売りやすいと言えます。


2.メンテナンスが不要
屋根外壁や設備のメンテナンスをせずに済むので維持費がかかりません。
また換気をしたり掃除もしなくて済みますので、建物を管理しなければならない煩わしさから解放されます。


3.解体費用を売却の経費に充てられる
建物の解体費用が売却時に経費として計上できるため、相続などで取得した家を売る場合は譲渡益を圧縮できます。

もちろん確定申告を忘れず行いましょう。


4.助成や補助金をもらえる可能性
所在する自治体によって、建物解体費用の助成や補助金をもらえる可能性があります。


5.売主の契約不適合責任のリスク低減
古い建物であれば屋根裏や床下の基礎など、表面的には見えないところで問題が発生している場合があります。

こういった場合、売主は契約不適合責任を負うことになりますが、建物を解体することで、修繕の請求を受けたり契約解除のリスクがなくなることは、メリットといえるでしょう。

解体して家を売る3つのデメリット

1.解体費用がかかる
当然のことながら建物の解体費用が発生します。
前述のとおり解体する建物が大きかったり、特殊な解体作業が必要な条件下では予想外の出費となる可能性もあります。


2.固定資産税等の軽減措置がなくなる
不動産を所有していれば、当然それに対する税金を支払わなければなりません。

建物がなくなれば税金もなくなっていいと思いがちですが、家が建っていることで土地の固定資産税で最大1/6(都市計画税は最大1/3)に軽減されています。

このため建物を解体してしまうと固定資産税は最大6倍(都市計画税は最大3倍)になる場合もあります。


3.思い出の家がなくなる
思い出の詰まった家が跡形もなくなってしまうのは、ちょっぴり寂しいものです。

建物を解体するかの判断材料

新耐震基準

地震大国の日本では、建物を解体するかどうかの一つの判断材料として「新耐震基準」であるかを調べる必要があります。

1978年に発生した宮城県沖地震の被害をきっかけに、1981(昭和56)年6月1日に施行された改正建築基準法で耐震基準が見直されました。

この改正以前に建てられた建物を旧耐震、以降のものを新耐震基準と呼びます。

正確には建築確認申請の受理日によって新耐震基準であるかの判定ができますが、この受理日と竣工日はタイムラグがありますので、例えば工期の長い鉄筋コンクリート造で1983年竣工の建物でも旧耐震基準の場合もあります。

一方、竣工日が1981年5月であっても法改正を見越して設計された建物もありますので、微妙な時期にあたる場合は専門家に調査依頼してもいいでしょう。

従いまして新耐震基準に則って設計および施工された建物であるかどうかは、解体するかの判断材料となります。

また、2000(平成12)年にも法改正があり、現行の耐震基準では震度6強~7の地震でも倒壊や崩壊のおそれがない建物とすることを謳っています。

メンテナンスを行っているか

メンテナンスをしっかり行っていれば、木造住宅であっても築年数が50年を過ぎようと問題なく住み続けられます。

逆をいえば管理がされておらず、メンテナンスがされていない建物であれば例え築年数が浅い建物であったとしても、不具合が起きているのです。

人の出入りがないだけで、建物内は湿気が溜まりシロアリなどの害虫やカビが好む環境になってしまいます。

また雨漏りがあるのにそのまま放置されてしまえば、建物の損傷は甚大です。

築年数が古く長期間空き家となっている家を売るケースでは、購入希望者次第ではありますが解体することが前提と考えていいでしょう。

インスペクションをいれる

インスペクションとは建物状況調査のことで、専門家に建物を調査してもらうことです。

「まだ住めるんだけど…」と解体に迷っている場合はインスペクションを実施しましょう。

例えば調査の結果、問題だらけで高額なリフォーム費用がかかるなら解体すればいいのです。

一方で建物に軽微な不具合があったとしても修繕をして問題を解消すれば、安心して家を売りに出すことができます。

また購入希望者に対してはインスペクション済みであることと、既存住宅の瑕疵保険への加入可能な物件であることをアピールできます。

解体する資金がない

「家を本当は売りたいけれど解体資金を用意できないから…」と売却を躊躇されている人もいるのではないでしょうか。

実際にSUUMOやHOMESなどの不動産ポータルサイトで「古家あり」の状態で売りに出ている物件は多く存在します。

解体は売主がするか買主がするかだけの話なので、解体資金が用意できない場合は、あらかじめ売却価格から解体費用を引いておくことで問題は解決するのです。

また解体を決めている建物であれば評価は無いに等しいと思いますので、実際に売れる価格は土地価格よりも安くなってしまいます。

予算的に始めからリフォームを考えている人や古民家を探している人もいないことはないため、古家ありの土地として販売をかけてみて反応を見るのもアリでしょう。

ただ物件の解体費用は住宅ローンを組めないため、購入層を狭めてしまう可能性もあります。

既存不適格

特に気をつけなければならないのは、既存不適格の建物であった場合です。

このケースだと現行の法令では同規模の建物が建てられないため、一度解体してしまうと新しく建てる建物はセットバックが必要であったり階数が減ってしまうなど制限がついてしまうのです。

そのため柱や梁などの主要構造部を残して解体を行い、ほぼ原形をとどめない形に生まれ変わる商品を取り扱う業者も増えています。

既存不適格の建物は解体するかしないかを独断で判断するのはやめた方が良いでしょう。

不動産一括査定サイト利用のすすめ

建物を解体して更地にした方が家を売りやすいことは、この記事で解説してきました。

けれども、いくらで売れるか分からない家に高額な解体費用を先行投資したくないという気持ちが生まれるのは自然なことです。

ここで「不動産一括査定サイト」の利用という選択肢があります。

使い方は簡単で一度物件の情報を入力することで、地元に強い中小から販売力のある大手まで不動産売却に強い複数の業者から査定をしてもらえます。

複数の不動産業者からの査定書を比較することで物件の相場を知ることができます。

そして不動産のプロからアナタの家を売る上で、解体をするかどうかアドバイスも受けることができるのです。

家を売ることを考えたら、まずは不動産一括査定サイトを利用してみてはいかかでしょうか?

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金井

生まれも育ちも仕事も大好きな横浜で人生の大半を過ごす。 地場の建設会社にて施工管理を学ぶ(某有名人宅の新築工事に工事主任として1年間従事)。 同社で不動産の営業、企画にも携わる。 その後、大手不動産会社へ転職し管理と仲介営業を経て2017年に不動産会社を起業。 保有資格:宅地建物取引士、二級建築施工管理技士

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