住宅展示場でできること!注文住宅を建てるとは?

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2018.10.11

目次

住宅展示場で思い浮かぶのは土日の子供向けイベントでしょうか。高級住宅街のような立派な家が並んでいるイメージでしょうか。

住宅展示場に来場するとできることや、注文住宅の相場や家を建てるまでの流れを説明します。

住宅展示場に来場する目的

家が欲しいと思った時にまず足を運ぶのが住宅展示場です。
他にもリフォームを検討しているから住宅展示場に行くというパターンも多いです。

基本的にはハウスメーカーが自社の宣伝をする場所で、「注文住宅」を受注することが目的です。

複数のハウスメーカーがモデルハウスを構える住宅展示場は、各社の特徴を比較するために活用されます。

外から見ても分かるほど、展示場に建っている住宅は平均的な一戸建てよりも随分と大きなものばかりです。

日本で平均的な一戸建ての敷地面積は30坪から40坪程度ですが、住宅展示場では60坪以上の敷地にモデルハウスが建っています。モデルハウスは広くて立派に見えますが、それもそのはず、 普通の住宅よりも2倍以上広い造り なのです。

家は現物売りができません。

現実的には、平均の2倍のマイホームを建てる人は多くありませんから、モデルハウスはこういった家が建てられますというサンプルであり、購入意欲を搔き立てるように作られた場所なのです。

家ができるまでの流れ

和風を押し出したデザインなのか、洋風をメインにしているのか、鉄骨造なのか木造なのかなどのメーカーごとの比較をしやすいのが住宅展示場の良さです。

モデルハウスは数年ごとに建て替えられているので、最新の設備やデザインを常に展示しています。

1つの展示場で10棟以上の住宅が並んでいたりするので、当てもなく探し回るよりも、希望する形をある程度決めておくと、迷いすぎず選びやすいかもしれません。

鉄骨造は木造よりもコストが高くなり、2階建てにするよりも大きな平屋にする方がコストが高くつきますので、どこを重視するかが大切です。

また、モデルハウスでは関心があるところ以外は流し見でも十分です。

広いだけでなく、オプションで飾られたモデルハウスは夢を膨らませるための部分も多いので、同じものをつくることはできません。
モデルハウス仕様は1億円近くかかっています。

見学するときは、アンケートを求められます。
土地の広さや二世帯住宅にしたいのか、予算はいくらくらいか。

アンケートの情報から商談が進みますが、 注文住宅はいろいろ決めていくうちに高くなってしまうので、初めの予算は超えてしまうことがほとんど です。

見積もりや設計プランは1回しか出してもらえないものではなく、契約までには納得がいくまでプランを何度も出してもらい、予算とも相談の上、2~3社で比較しながら検討します。

最終的に決めた1社で、建築請負契約を結ぶことで正式に建築が始まります。

その後は、

  • 建築確認申請
  • 地鎮祭・着工
  • 上棟
  • 竣工

となります。

建築確認申請は、設計した図面が法令に合っているかを行政に確認してもらう作業で、確認済証が発行されると、着工できるようになります。

ちなみに竣工すると、建築違反がないことの検査を受け、検査済証というものが発行されます。

建築期間は最低3ヶ月かかり、建物価格は3回に分けて支払うことが一般的です。

他にも、住宅展示場ではモデルハウスを見学するだけでなく、資金計画の相談や収納についてのセミナー、税制優遇セミナーなど税理士やファイナンシャルプランナーなど有資格者が来ているイベントの開催もあります。

しかも、こういった専門家のイベントも無料なのです。

注文住宅の相場

建物価格の目安として、坪単価という考え方があります。

建売住宅やローコスト住宅といわれるような価格を抑えたメーカーは坪単価30万円~ですが、誰でも知っているような木造系のメーカーでは、坪単価60万円~が相場です。

鉄骨造になるとコストが高いため、坪単価で70万円程かかります。

住宅展示場でよく見かけるハウスメーカーの坪単価は60万円程度~になるので、ローコスト住宅と比べると、建物価格が2倍ほどかかることになります。

こういったことからハウスメーカーは高いといわれるのです。

注文住宅の平均的な価格帯は2,000万円台の後半から3,000万円台といわれ、4,000万円以上かけられるとグレードアップやオプションも検討できる価格帯です。

建売住宅では、だいたい3,000万円あると土地も購入できます。

住宅展示場に出展していない企業もある

大きなモデルハウスや土日の集客イベントが無料でお土産も沢山もらえることを考えると、その費用はどこから出ているのだろうと思うことはありませんか。

住宅購入=住宅展示場ですが、出展することは莫大なコストがかかります。

そのため、複数のハウスメーカーが並ぶ総合展示場はいわれるところは、どんな企業でも出展できるわけではありません。
大手のハウスメーカーばかりを住宅展示場で見かけるのはこのためです。

総合住宅展示場に出展するためのコストがかけられない中小企業は、単独で住宅展示場をつくり、2棟~3棟程度のモデルハウスを建てているようなこともあります。

集客のテクニック

一番の集客が見込まれるのは、土日に行われる子供向けのイベントです。

マンションに比べて、子育て世帯の購入が圧倒的に多いのが一戸建て住宅。
子育て層に向けた戦略で集客することが多いため、ヒーローショーのようなイベントが多いのです。

多くの人にとって住宅購入を検討していても、モデルハウスまで来場するのは非常にハードルが高いです。

来場だけでも粗品が豪華だったりするのは、活気があることをアピールすることで来場へのハードルを下げようとしているからです。

多くの人は来場粗品だけで終わってしまいますが、粗品目当てでもモデルハウスを見ることで夢が膨らみ、真剣に購入を検討し始める人もいます。

同じ一戸建てでも、建売住宅は注文住宅に比べて掛けられる販促費が限られているので、大々的な広告はあまりできないことが多いです。

新築着工戸数

昨今は、住宅展示場の来場者が少なくなっていると言われます。

実際、統計上でも持ち家の着工数は減っていて、国土交通省の統計では、平成28年度の持ち家の着工数は約29.2万戸です。
10年前の平成18年度は、35.6万戸でしたからその数は確実に減ってきています。

全体的に減っている中でもローコスト住宅といわれる、価格で勝負するようなメーカーが売り上げを伸ばしている一方で、高価格でも低価格でもない中間層価格の住宅は差別化ができず伸び悩んでいるのが近年の特徴です。

また、住宅展示場に行かなくともネットで多くの情報を得られることや、見学することで強引な営業を受けることを嫌う傾向も影響していると思われます。

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他にも、注文住宅の価格の高さも影響します。

 住宅ローンが組めるのは、年収のおよそ7倍程度 です。

多額の頭金がない限り一般的な30代の平均年収で3,000万円~3,500万円が住宅ローンが組める上限といえます。

土地があることを前提としている注文住宅は、核家族が多く、両親と同居する形態が減っている現状とも合っていないのかもしれません。

実家の土地に家を建てる、両親の援助があるといったケースでもないと注文住宅を30代のサラリーマンで建てるのは難しい時代になっています。

soraki

宅地建物取引士を取得し、ディベロッパーのマンション営業として企画、集客、顧客の住宅ローンの審査まで幅広く携わる。 新築分譲マンションのモデルルームでの接客をしながら、審査の通りにくい顧客にも対応し、住宅ローンを提案。 その後、マンション管理会社に転職し、フロント営業となる。修繕の提案や長期修繕計画の作成など、管理業務主任者として分譲マンションの管理組合運営に関わる。

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